AI(アルゴリズム)による運用計画の自動最適化ソリューションを提供する株式会社 ALGO ARTIS(アルゴ・アーティス)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:永田 健太郎、以下、ALGO ARTIS)は、株式会社日本触媒(以下、日本触媒)に対し、AI(アルゴリズム)を活用した高吸水性樹脂(以下、SAP)の生産計画の最適化ソリューションの導入を進めてまいりました。このたび全ての開発が完了し、2022年10月より姫路製造所で運用が開始されましたのでお知らせします。
ALGO ARTISは「社会基盤の最適化」というコーポレートミッションのもとで、あらゆる計画策定業務から複雑さを排除し、一つ一つの現場から組織の垣根を超えたサプライチェーン全体までを効率化することを目指し事業を展開しております。
日本触媒が生産するSAPは、主に紙おむつなどに使われ、乳幼児向けや大人向けなどの用途に応じて吸水性や保水性が異なる多種多様な製品が存在します。それぞれ、生産条件が異なるため、多様な製品を生産するためには生産ラインを製品に合わせて効率的に切替る必要があります。この切替では人手による現場作業が発生し、再稼働までに作業時間が発生するため、切替を最小回数に抑えることが生産計画では重要となります。また、生産されたSAPは倉庫に一時的に保管されたのちに出荷されますが、大型発注や需要変動に対応するため、各製品の在庫量を一定水準に保つよう、バランスよく生産することが長年の課題でありました。
従来、これらの生産計画作成には、多大な労力がかかり、豊富な知識と経験が必要なため人材育成も課題でした。
そこで独自のアルゴリズムによって現場に「使える」最適化ソリューションを提供してきたALGO ARTISは、熟練者の経験・ノウハウ・実務上の複雑な運用ルールをAI(アルゴリズム)へ移植し、SAPの生産計画を最適化するソリューションを開発しました。AI(アルゴリズム)にはこれらの運用ルールなどを言語化・定式化して組み込んだため、運用ルールの変更や新製品の追加があった場合も、大きな改修をすることなく本最適化ソリューションを使い続けることができます。
本最適化ソリューションを用いて生産計画を作成したところ、在庫不足を回避しつつ生産ラインの切替回数の削減が可能であることを確認しました。これにより、現場作業の負担軽減や生産ラインの停止時間を短縮することが可能となりました。加えて生産設備ごとの特徴を踏まえて最適化したことで、省エネルギーやCO2排出量削減の面でも成果を得ることが見込まれます。
また、豊富な知識や経験がなくても、従来の1/10の時間で生産計画を作成できるようになり、生産計画の作成担当者は関係部署との調整業務や設備保全といった生産性を維持・向上させる業務に時間を費やせるようになりました。さらに、より長期間の生産計画を作成できるようになり、詳細な年間計画のもとで、将来を見通したより安定した運用が可能となります。
ALGO ARTISは、テクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供する日本触媒の長期ビジョン「TechnoAmenity for the future」の下での変革の実現に向け、SAPの生産計画のみならず業務の効率化・生産性向上に寄与する最適化ソリューションを提供し、変革の駆動力となるDX推進をサポートして参ります。
会社名:株式会社 ALGO ARTIS
所在地:東京都千代田区東神田2丁目8−16 401号
代表者:代表取締役社長 永田 健太郎
URL: https://www.algo-artis.com/
事業内容:AIを活用した最適化ソリューションの開発、運用
設立:2021年7月